#49.ポイントカム交換手順。KH編。

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ポイントカム交換後は点火時期調整を忘れずに。


ホット&クールオリジナル商品 ポイントカム

◎商品説明:スチール製・焼入れ加工済み
◎セット内容:1個
◎純正番号:21014-008
◎適合車種:SS250・SS350・SS400・KH250
ポイント点火の要。腐食によるポイント ヒール部分の摩耗対策。ポイントギャップの正確な調整におすすめです。
 

■交換作業手順

まずは車体を安定させてポイントカバーを外します。

ポイントカバーを外した状態です。

画像中央のボルトで留まっているのがポイントカムです。

まずは左ステップを固定している小判型の特殊ボルトを緩めます。

チェンジリングのシフトカムを取り付けているボルトを取り外し、

シフトシャフトからチェンジリングを取り外します。

続いてドライブスプロケットカバーを取り付けている4本のビスを緩め、

ドライブスプロケットカバーを外します。

余談ですが、今回作業した車両はドライブスプロケットカバー内はきれいでした。

ポイント及びコンデンサーが取り付けられているポイントベースカバーの取付ビスを緩め、

プラハンなどでポイントベースカバーに軽くショックを与えると取り外しやすくなります。

エンジンからポイントベースカバーを外します。この時、配線は繋がったままなので、配線に負担がかからないようにポイントベースカバーを置いてください。

ポイントベースカバーを外すと画像のつまんでいるガスケットの部分が必ず切れます。

古いガスケットは必ずきれいに剥がしてください。

画像中央のボルトで固定してある部分がポイントカムになります。

フライホイールホルダーでマグネットローターを抑え、ポイントカムを固定しているボルトを緩めます。

ボルトを抜き取り、

カムに軽く衝撃を与えるとマグネットローターから取り外せます。

古いポイントカムと弊社オリジナルポイントカムの比較画像です。

マグネットローターとの接触部分。

新しいポイントカムの装着です。
マグネットローター部との接触面に錆止めを兼ねてグリスを薄く塗布。

マグネットローターの溝とポイントカムの突起を合わせ、

マグネットローターにポイントカムを取り付けます。

取り付けボルトのネジ部にもグリスを塗布。

取り付けボルトを指で締め込む。

マグネットローターをフライホイールホルダーで抑え規定トルクで締め付けた後、もう一度ボルトを緩め、再度規定トルクで締め付けます。

新しいポイントベースカバーガスケットに薄く液体ガスケットを塗布。

液体ガスケットは完全に乾かしてください。

切らないように気を付けてポイントベースカバーガスケットをセットします。

画像のような感じになります。

ポイントベースカバーをセットします。

クランクケースとポイントベースカバーがしっかり密着するのを確認してください。隙間が空いている場合、何かが引っかかっていたり、挟まっている場合があるので、無理やり叩き入れたりしないでください。

特に配線に装着されているグロメットの挟み込みには注意してください。

ポイントベースカバーをビスで固定。

ポイントカム交換完了後はポイントの調整が必ず必要になります。調整手順はこちらを参考にしてください。

取り外したドライブスプロケットまわりの部品を組み込みます。ステップを取り付けているボルトはついでなのでグリスアップしておきましょう。

チェンジリングのグリスアップ及びガタツキもチェック。

■当店でこだわっているポイント!

ドライブスプロケットカバーを外した時は当店では必ず清掃作業を施しています。せっかくなので、その作業風景も御覧ください。

チェーングリス・オイル・ドロなどで汚れたドライブスプロケットカバーの内側を、

洗浄!

同じく汚れたドライブスプロケット周辺。ドライブスプロケット前方にはクラッチレリーズがあります。

洗浄!

ドライバーで指している部分が、クラッチレリーズになります。汚れが酷い場合はこの部分ももちろん

洗浄!& グリスアップ!(詳細はまたの機会に)

ポイントベースカバーを外すとクランクケースの汚れも確認できます。落とせる腐食や汚れは確実に除去。

ガスケットの剥がし残しは水の混入を招きトラブルの元になるので確実に除去。

除去した後はオイルストーンで仕上げます。

ポイントベースカバー裏側も同じくチェック。落とせる腐食・汚れは除去。

古いガスケットも確実に除去。

さらにオイルストーンで仕上げる。

よく質問で「ポイント交換は簡単ですか?」「素人でもできますか?」という質問を頂きます。ただポイントカムを交換するだけですが、関連する様々な部品を取り外した事により、チェックできる箇所もあります。できれば専門店にてお願いいいたします。ご自分でやられる場合は、落ち着いて、丁寧に作業してみてください。