#08.日本国籍を取得する。H1編

並行輸入のH1を国内新規登録。


憧れの旧車。
でも国内モデルなんてとても高価で無理、そもそも球数が少ない。そこで狙い目なのが並行輸入車(逆輸入車)。
よくオークションサイトで国内新規または輸入新規と言うフレーズで出品されている車両です。確かに国内モデルのものよりも若干価格が安かったり、新規登録と言う事は3年車検になりますのでちょっとお得にも思えます。
今回はそんな並行輸入車の国内登録の手順をご紹介したいと思います。

今回新規登録する並行輸入車のH1。ウィンカーは元々付いていない年式。もちろんエンジン不動です。

整備前のチェック事項


整備を始める前に、国内で登録するための必要事項をクリアしているか確認しましょう。

①通関証明書のチェック。

絶対必要な書類です。再発行は出来ません。通関証明書がない車両は車検は取れません。

②車体番号のチェック。

通関証明書に記載されている「車体番号」とフレームに打刻されている「車体番号」が合っているか確認します。検査ラインではアルファベットや数字の書体も確認されます。
ここで厄介なのが、検査官が当時の書体と違うと判断すると、そこで終わりになってしまいます。なので打刻が明らかに怪しい場合や自己判断が難しい場合は、事前に車検場に相談しましょう。

③エンジン番号のチェック。

きちんとエンジン番号が打刻されているか確認。エンジン番号の頭のアルファベットが重要になります。車体番号にあったエンジン型式を確認されます。

④排気量の鋳出しチェック。

シリンダーには必ず排気量を確認できる「鋳出し」があります。こちらも不鮮明だと検査が通りません。

⑤譲渡証明書の有無

「輸入新規」「国内新規」で販売されている車両につきましては、輸入業者さんの譲渡証明書が必要になります。捺印されているか必ず確認します。

車両の整備


車両整備します。
日本国内の法律に合うように「保安部品の装着」「灯火類の整備」「表示の変更」などをします。
今回のH1は、ウィンカー取り付け・メーター表示変更(マイルからキロへ)、またステアリングロックの修理などもしました。
通常整備を進めながら車検場で必ず確認される箇所を踏まえて整備を進めます。

事前審査の書類作成


輸入車の新規登録はいきなり車検場に持ち込んでも検査してもらえません。まずは事前審査が必要となります。この項目では事前審査に必要な書類をご紹介します。


①通関証明書。

②並行輸入自動車届出書。

この書類はネットからダウンロード出来ます。こちらをクリック!
開いたページ「届出様式ダウンロード」ページの「並行輸入自動車関係」(A)並行輸入した乗用車の届出を行う場合(第1号様式)(第2号様式)(第9号様式)をクリックするとダウンロード開始します。3つとも必要です。

③諸元表。

サービスマニュアルのコピーを添付。

④整備後に四方から撮影した車両の画像。

プリントアウトして提出できるようにします。

⑤年式の特定できる資料

一般的に「タイトル」または「ピンクシート」などと呼ばれている輸出国側の正式な書類を添付します。アメリカでは州のDMVが発行する「車両所有権利書」がそれにあたります。
タイトルがない場合はMFDラベル、各メーカーが発行する製造証明書などが必要です。※カワサキの場合、各年代の排気量別輸出車両のカタログ等を資料として提出してもOKです。

⑥譲渡証明書

前述の書類。


事前審査の書類が準備できましたらに車検場に提出します。検査官に書類を確認してもらい受付終了となります。コピーの書類は原本を持って行くと確認が早いです。
事前審査の書類受付後約1週間で書類の内容チェックが終わりますのでその時期に合わせて車検の予約をします。


検査ライン・登録


ここまでくればもう一息。実際の検査ラインは通常の車検と殆ど同じです。


検査ラインから登録までの流れ

 

検査書類の作成、印紙(検査手数料、重量税等)の購入。
自賠責保険の加入。
受付。書類の確認
検査ラインへ
検査終了後登録
税申告
ナンバー発行
今回のH1はタイトル・MFDラベルが無かったので、年式を証明するのに多少手こずりましたが、無事日本国籍を取得できました。新規登録なので車検3年付きです。元気いっぱい走って頂きたいです。
 

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