#14.フロントフォークを蘇させる2。350SS編

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似て非なるフロントフォークオーバーホール。


以前KH用のフロントフォークオーバーホールを紹介しましたが、今回は350SSです。同じメーカーの兄弟車でも結構構造が異なるんです。車両の固定方法やタイヤ・フェンダーの外し方はKHと一緒なので#06KH編を参照して下さい。

万力でフロントフォークを固定します。

フロントフォークトップキャップを外します。この時スプリングの力で中の部品が飛び出してくる恐れがあるので、下に押さえつけながらキャップを緩めていきましょう。

フロントフォークトップキャップ下のスペーサーを外す。

フォークスプリングを抜く。

ダストブーツを外す。

フォークを逆さまにしてオイルを排出

次にフロントフォークオイルシールが圧入されている「フォークアウターチューブナット」を、チェーンレンチを使用して外します。決して万力やパイプレンチなどを使用して外そうとしないで下さい。歪みの原因になります。

最初だけ緩めれば、あとは手の力で簡単に外せます。

インナーチューブを抜きます。

ここでフロントフォークオイルシールを外すため、フォークアウターチューブナットを再度フロントフォークアウターチューブにねじ込みます。

フロントフォークオイルシールをオイルシールドライバーで外します。今回もタイヤレバーが代役。

フロントフォークアウターチューブナットとフロントフォークアウターチューブ本体の間のOリングも必ず交換。

これで1本分の分解が終了です。

KHのフロントフォークとの大きな違いがこのシリンダーです。このシリンダーは取り外しが出来ません。

フロントフォークオイルシールは予めフォークアウターチューブナットにプレス機等を使用し圧入しておきます。

オイル漏れの原因となるのでしっかりと奥まで圧入して下さい。尚、アウターチューブとの間に入るOリングも新品を仕様して下さい。

あとは洗浄・組み立てですが、基本は分解した逆の順序で組付けをして下さい。気をつける点はKHの場合と同じになります。