#35.プラグ焼けの見極め。KH編

プラグの「劣化」と「かぶり」は似て非なるもの。


今回は質問や問い合わせの多いプラグの「焼け」「かぶり」について解説。「プラグがかぶっちゃうんですけど...」という質問をよくされます。俗に言う「かぶり」とは、キャブレターの間違ったジェッティング・詰まり等で起こる「不完全燃焼」時の現象で、プラグの中心電極と外側電極辺りが黒くススケます。しかし、正しいセッティングで乗っていても、経年劣化したプラグは同じような黒い外観になる場合もあります。キャブレターのセッティングの為だけではなく、日頃のメンテナンスの為にも、正しくプラグの焼けを見極めましょう。


■まずは正しいプラグ交換の方法から解説。

まずはプラグキャップを外します。上に引き抜くだけで簡単に外せます。

プラグをプラグレンチを使って緩めます。プラグレンチがない方は、ぜひ当店にてお買い求め下さい。

最後は指で廻して外します。

続いて新品のプラグを取り付けます。

プラグキャップの種類に合わせてターミナルの形状を合わせます。

今回の取り付けるプラグキャップの種類はターミナルキャップを外すタイプです。

続いて月刊ホット&クールでお馴染み、スレッドコンパウンドをご用意下さい。

ほんの少量を指先につけて、

プラグのネジ部に塗布。中心電極及び外側電極にはつかないように注意!!

こんな感じでOK。塗り過ぎにも注意して下さい。

プラグのガスケットがヘッドにあたるまで手締めして下さい。
※ガスケットがヘッドにあたる前に手で締められなくなるぐらい重くなる場合は、プラグ穴にトラブルがある場合があるので、レンチで無理やり締めずにバイク店に相談して下さい。

次にトルクレンチを使って規定トルクで締める。25〜30N.m(2.5~3.0kgm)。
◎トルクレンチがない場合。
・新品のプラグは手締めの状態から1/2〜1/3回転。
・再利用のプラグは手締めの状態から1/12回転。

プラグキャップをはめて完了。この手順で他の2気筒も交換。


以上の手順のみで簡単にプラグ交換は出来ます。価格も安価なので、エンジンの掛かりが悪いときなどは、まずプラグを交換してみてはいかがでしょうか?


■プラグの見極め方。

いよいよ本題。今回はよく見かける4つのケースを用意しました。新品のプラグで3タイプ、経年劣化の1タイプです。比較しやすいように表にしてあります。ぜひ比べてみてください。

ケース1:ベストに焼けたプラグ

プラグの状態

新品

キャブの状態

ベストセッティング

試乗の条件

1速〜4速まで6000回転でシフトアップ。

5速5000回転で巡行。激しいエンブレなし。

プラグ確認

試走後すぐに取り外し

焼けの状態

中心電極・外側電極ともに白い焼け跡。

中心電極の一部が薄っすらキツネ色(茶色)

ケース2:かぶった状態のプラグ

プラグの状態

新品

キャブの状態

濃いセッティング

試乗条件

1速〜4速まで6000回転でシフトアップ。

5速5000回転で巡行。激しいエンブレなし。

状 態

試走後すぐに取り外し

焼けの状態

中心電極・外側電極ともに黒いススがこびり付いている。

中心電極・外側電極の間(懐)にもススが入り込んでる。

俗に言うプラグかぶりの状態

考えられる原因

キャブレターの詰まり

ジェットニードル・ニードルジェットの摩耗

セッティングが合っていない など

ケース3:湿った状態のプラグ

プラグの状態

新品

キャブの状態

ベストセッティング

試乗条件

エンジン不調でまともな走行できず。

状 態

試走後すぐに取り外し

焼けの状態

中心電極・外側電極ともに燃えきらなかった

燃料が付着し濡れている。

考えられる原因

点火系の不良

キャブレターの詰まり

セッティングが合っていない

ケース4:劣化したプラグ

プラグの状態

長い間使用され続けたプラグ

キャブの状態

ベストセッティング

試乗条件

1速〜4速まで6000回転でシフトアップ。

5速5000回転で巡行。激しいエンブレなし。

状 態

試走後すぐに取り外し

焼けの状態

中心電極・外側電極ともに黒い焼け跡。

中心電極の白い部分がキツネ色(茶色)

懐の奥にも黒いススや焼け跡

原因

経年劣化・変化

走りに影響がなくても交換しましょう

いかがでしたでしょうか。一見「ケース2」と「ケース4」のプラグは同じような状態にみえますが、キャブレターの状態は「濃い状態」と「ベストセッティング」とで全く異なります。このようなパターンで、経年劣化したプラグの焼けを「濃い」と判断して、キャブレターを薄いセッティングにしてしまうと、パワー不足になり、最悪エンジンの焼付きへと事態が悪化します。今回の記事を参考にプラグのチェックをマメに行い、自分のバイクのプラグの状態を常日頃から把握しておきましょう。
また、プラグの焼けをチェックする時は必ず新品のプラグでチェックして下さい。プラグはエンジン内部の状態を知る一番簡単な手段です。安価な部品ですので定期的な交換をおすすめします。
今回紹介したケース以外にも、混合気の燃料の割合が薄くプラグが真っ白に焼けるパターンなど様々な不具合もあります。自分で判断に困ったら必ずバイク店などのプロにご相談下さい。キャブレターのセッティングについてはまたの機会に。

#37.KH用メッキリアフェンダー。
製品紹介

#36.オイルPカバーグロメット。
製品紹介

#35.プラグ焼けの見極め。
KH編

#34.リアホイールハブダンパー。
製品紹介

#番外編.ゴリラの帰還。
 

#33.リアホイール装着。
KH400編

#32.リアブレーキシュー交換。
KH400編

#31.リアスプロケット交換。
KH400編

#30.スポークを張替える。
KH400編

#29.リアホイールを外す。
KH400編

#28.オイルレベルゲージ
製品紹介

#27.オイルタンクフィルター。
製品紹介

#26.ゴム工場見学。
サカエゴム工業株式会社編

#25.キャリパーO/H。
KH250編

#24.クラッチ交換。
KH400編

#23.オイル漏れ探求。
KH250編

#22.250SS始動。
製品紹介

#21.スタンドダンパーラバー。
製品紹介

#20.ボイヤーフルトラキット。
製品紹介

#19.エアコネパイプ。
製品紹介

#18.クランクSリビルドセット。
製品紹介

#17.エンジン分解。
KH250編

#16.くまがや探訪。
グライダー&赤岩渡船編

#15.ステムO/H。
350SS編

#14.FフォークO/H。
350SS編

#13.ミッションO/H。
350SS編

#12.ミッションO/H。
350SS編

#11.秋を楽しむ。
埼玉県・群馬県編

#10.マフラー脱着。
400SS編

#09.オイルを替える。
KH250編

#08.日本国籍を取る。
H1編

#07.点火を操る。
KH250編

#06.FフォークOH。
KH250編

#05.マフラーを斬る。
KH400編

#04.腰下をバラす。
KH250編

#03.シリンダーを計る。
KH250編

#02.腰上をバラす。
KH250・350SS編

#01.キャブをバラす。
KH400/350SS編