2サイクルのエンジンのミッションオイルは4サイクルと異なり、エンジン内をオイルポンプで巡っているわけではありません。ミッションケース内に留まり、ミッションの各ギア及びクラッチを潤滑しています。4サイクル程劣化は早くないので交換を怠りがちですが、長い間交換しないとクラッチの摩耗やギア抜けの原因になります。値段の高いものでは無いので、1年に1度は交換しましょう。

オイルを抜く

まずはエンジンをかけて暖気します。暖気によって、オイルの流動性を良くし排出しやすくします。

センタースタンドで車体を真っ直ぐに起こし、オイルを受ける容器を下にセッティングして下さい。(すみません。画像はオイルがすでに出ています...セッティング時に撮影し忘れました。)

ドレーンボルトを緩めます。出て来る量は800cc〜1ℓ程です。

オイルの落ち方が「ポトッ、ポトッ」になるまで出し切ります。
オイルを入れる

ドレンボルトのガスケットは新品に交換。ガスケットは必ず交換して下さい。オイル漏れの原因になります。

ドレンボルトを締める。

規定締付けトルクは1.6~2.2kg/m。ガスケットを交換しないで、オイルが滲み出るからと強く締め付けしすぎて、故障につながる事があります。ドレンボルトのガスケットは絶対交換!!
今回使用するオイルです。エルフ MOTO GEAR OIL 10W-40 。当店のお勧めギアオイルです。

エルフのギアオイルは注ぎ口が飛び出る仕組みなので、漏斗がなくても大変入れやすいです。私は一度に大量に入れたいので漏斗を使っています(笑)。

規定量は1.1ℓですが、今までの経験上1ℓあれば十分足ります。まずは1ℓ入れてオイルレベルをチェック。

オイルレベルゲージはフィラキャップを締め切った位置で測定します。

アッパーレベルとロアレベルの間にオイルレベルが来るようにオイル量を微調整して終了となります。フィラキャップの閉め忘れに注意して下さい。次のオイル交換は1年後です。出来るなら、梅雨が開けた湿度の少ない時期に交換しましょう。