気になる純正マフラーの中身を徹底解剖。
以前から純正マフラーの構造が気になっていました。社外のチャンバーとの違いに興味があり、いつの日か分解してみたいと思い、とうとう真っ二つに斬る事と相成りました。ぜひ、ご堪能下さい。
今回使用するKH400のカワサキ純正マフラー。エキパイからサイレンサーまで一体型。
まずは一体型なのでエキパイ部分を切り落とします。
火花に注意。
切断完了。
上下の溶接部をグラインダーで削る。
衝撃を与える。
溶接が剥がれてクラックが入っていった。
上記作業を地道に繰り返す。
繰り返す。
10分程で割れました。
中の仕切板はスポット溶接で内側からしか留まっていません。マフラーの溶接部を削ると、容易に剥がすことが出来ました。ちなみに今回のマフラーは仕切板の一つが外れてました。このようなマフラーの場合、サイレンサーの交換が非常に困難になります。古いものだからしょうがないのかもしれませんが、大事にしたいですね。
御開帳。白く囲った部分が「膨張室」になり、その後ろにある3つの部屋に仕切られた部分が「消音部」となります。
3つの部屋に別れた消音部。
2サイクルエンジンの特性を大きく左右するテール側のテーパー部。
マフラーを割って初めてわかる、純正テーパー部の形状です。
エンジン側テーパー部。こちら側はマフラー外観の形状そのままです。
サイレンサー部に純正のサイレンサーを組み込んだ画像。
白い矢印が消音部の排気の流れです。黄色い縦線がサイレンサー内の仕切りを表しています。サイレンサーの最終部分は消音用のバッフルが巻いてあります。
サイレンサー内部の仕切りを入口側から撮影した画像。
マニアなお客様が自作されたサイレンサーも装着してみました。消音部の部屋を無視するような、豪快な作りになっています。音の感じも一気に変わります。
思った通りノーマルマフラーの内側はカワサキのノウハウが詰め込まれていました。これからご自身でマフラーを製作する方やノーマルマフラーを鈑金して再生に挑戦されている方はぜひ参考にしてください。