#15.ステアリングステムO/H。350SS編

19×2のベアリングボールは力持ち。


ハンドルがガタつく・重くなる、これらの症状はフレームとステアリングステムの接点である「ステムベアリング」の劣化が原因かもしれません。ステムは人間でいえば首にあたる重要な部分です。人間も首が不調だと生活もままならないでしょ。快適なオートバイライフを送るためにも、ぜひステアリングステムのオーバーホールをお勧めします。

作業の事前準備としてフロントホイール・フロントフェンダー・フロントフォーク・ヘッドライト・ヘッドライトステー・ウィンカー・メーター・左右手スイッチにつながる配線・各ケーブルを外しておきます。

まずは純正のステアリングダンパーを外します。

次に画像の様に特殊工具を使い、トップブリッジ上のボルトを緩め外します。

トップブリッジクランプ部のナットを緩めます。外さず緩めるだけで大丈夫です。

今回はハンドルごとトップブリッジを外しました。画像はトップブリッジを外した状態です。

ステアリングアジャストナットを緩めます。

続いてステアリングステムが下に落ちないように画像の様に手で押さえ、ステアリングアジャストナットを外します。

カバーを外します

ステアリングステムを静かに下から引き抜く。この時ベアリングボールがバラバラと下に落ちるので、トレーなどでベアリングボールを受け止めます。

アッパー側のステムベアリングのインナーレースを静かに外す。

画像はアッパー側のボールベアリングを外し、グリスを拭き取った状態です。

画像はロアステムベアリングのアウターレースです。

アッパー側ステムベアリングのアウターレースを下側から割柄とハンマーを使い、叩いて押し出します。

レースが外れました。

同じようにロア側も押し出します。

こちらも無事外れました。

ステアリングステムシャフトに圧入されている、ロアステムベアリングのインナーレースを画像の様に外します。この際シャフトを万力ではさみますが、シャフトにキズを付けないよう気をつけてください。

外れた状態です。

ステアリングステムを洗浄後新品のインナーレースを装着します。新品のインナーレースは圧入するのですが、その際キズがつかないように外した古いインナーレースを画像の様にセットします。

プレス機で圧入します。

画像は圧入の後、古いインナーレースを外した状態です。

アッパー側のステムベアリングのアウターレースを、ベアリングドライバーとハンマーを使用し画像の様に打ち込みます。

ロア側も同じように打ち込みます。

アッパー側はアウターレースにグリスを塗布します。

塗布したグリスに画像の様にベアリングボールをのせます。

まずはアッパー側の19個。

インナーレースも接地面にグリスを塗布し、ボールベアリングの上にかぶせます。

ロア側のアウターレースにもグリスを塗布。

ロア側は、ステムシャフトに圧入したインナーレースにグリスを塗布し、その上に19個のボールベアリングをのせます。

ボールベアリングが落ちないように、フレームのステムパイプにステムシャフトを差し込みます。

ステアリングステムを下から押さえたまま、カバーとステアリングアジャストナットを組み付けます。

ステアリングステムをフレームに対して前後に動かし、ガタツキがなくなるまでステアリングアジャストナットを手で締め込みます。

フロントフォークをステアリングステムに仮組みし、ヘッドライトステーをフロントフォークに通します。

トップブリッジを組み付けし、トップブリッジ上のボルトを締めつけます。

左右にハンドルをきり、ゴリゴリ感がないか確認。

フロントフォークを持ち、前後に動かしガタがないか確認します。

ゴリゴリ感やガタがある場合は、トップブリッジ上のボルトを緩めトップブリッジ下のアジャストナットで調整し、再度確認します。

調整終了後、フロントフォークの突き出し量を左右揃え、フロントフォークのクランプ左右各2ヶ所・トップブリッジのステムシャフトクランプ部1ヶ所を締め付けて交換・調整終了です。

取り外したパーツを全て組み付けて完成です。

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